産業動物獣医師とは、どのような獣医師なのかご紹介します。
産業動物とは、畜主の経済行為として飼育されている動物のことです。
乳牛は生乳を搾って売るために、肉牛は繁殖させて増やして売ったり、肥育して肉をとって売るために、鶏は卵や肉をとって売るために飼育しています。
明確にどの動物が産業動物に該当するのかは、決まっていません。対になる言葉としては、イヌ、ネコなどの様にペットとして飼育されている愛玩動物という言葉があります。
産業動物獣医師も愛玩動物獣医師も、動物の治療をすることが主な仕事です。
しかし、産業動物獣医師と愛玩動物獣医師をくらべたときに、大きな違いがあります。
愛玩動物獣医師は治療することを目的としていますが、産業動物獣医師は治療することに加えて、ときには生産性のなくなった動物の見極め、予後不良の判断を下すことも必要です。
生産性がなくなった産業動物はと畜場へと出荷され食肉に加工されたり、治療の甲斐もなく予後不良と判断をされた産業動物は、廃用となり安楽殺され化製場などへと送られ皮等が利用された後焼却されます。
治療していた動物の予後を判断するのは難しい仕事ですが、農家さんの生産性を考慮すると非常に大切な仕事だと思います。
畜産業の発展に寄与することが獣医師法に書かれていますが、愛玩動物獣医師と異なり、産業動物獣医師は生産性を考慮しながら仕事をしています。
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